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第19回石材雑学講座

皆さんこんにちは!
有限会社竹下石材店、更新担当の中西です。

 

さて今回は

~石に刻むのは、技術ではなく“想い”~

 

人が亡くなったあと、何を残せるのか。
言葉でも、写真でもなく、「形に残るもの」。
それが“墓石”です。

墓石商の仕事は、亡き人を想い、遺された人の心に寄り添う、
とても繊細で、深い意味を持つ仕事です。

1|一つの石に込められる“家族の物語”

お墓を建てるとき、家族は多くの想いを抱えています。
悲しみ、感謝、誇り、そして希望。

墓石商は、そのすべてを受け止め、
「どんなお墓なら、その想いを形にできるか」を考え抜きます。

文字ひとつ、線ひとつにも意味があり、
“見た目の美しさ”ではなく、“心の納得”が求められる。
そのため、カウンセリングのようにお客様と時間を重ねていくのです。

2|技術よりも大切な“聴く力”

墓石商にとって最も重要なのは、「お客様の声を聴く力」です。

どんなお墓にしたいかよりも、
「どんな想いを残したいか」「どんな言葉を伝えたいか」。
その答えを見つけることこそが、墓石づくりの第一歩です。

経験豊富な職人であっても、
お客様の心を理解しなければ良い墓石は作れません。
一つの墓石の裏には、たくさんの対話と時間が積み重ねられています。

3|時代とともに変わる“祈りの形”

最近では、「デザイン墓石」や「共同墓」など、
新しいタイプのお墓が注目を集めています。

それは決して伝統を壊すことではなく、
“今の生き方に合った祈りの形”を追求する流れです。

墓石商は、時代の変化を受け入れながらも、
石という永遠の素材を通じて「変わらない想い」を守り続けています。

4|まとめ:墓石商という“記憶の継承者”

墓石を通して、人の想いを未来へつなぐ。
それが墓石商の使命であり、やりがいです。

どれだけ時代が変わっても、
人の“祈り”や“感謝”は変わりません。

その想いを静かに支え続ける――
墓石商は、まさに“記憶の職人”なのです。